大豆ミートってほぼ肉じゃん! 4社食べ比べてみた感想

2021年6月5日

サステナビリティへの関心や健康志向の高まりを受けてか、スーパーやレストランでヴィーガン対応の商品を見ることが多くなった気がします。

 

中でも手軽に挑戦できるのが「大豆ミート」を使ったメニューではないでしょうか。

 

大豆ミートとは?

大豆からタンパク質を取り出し、潰してお肉のように成形したのが大豆ミートです。

ベジミートと呼ばれることもあります。

 

肉の代わりに使われるので、ソースなどで濃いめの味付けになることが多く、物足りなさをあまり感じません。

 

さらに、本来お肉からでは摂れない食物繊維が豊富なので、栄養バランス的にも嬉しいです!

 

大豆ミートが使われているメニューをいくつか食べたので、レビューしてみることにしました。

 

大豆ミート4社食べ比べ

セブンイレブン「タコスミート」

安心と信頼のセブンプレミアム。

ほろほろとした触感は完全にひき肉です。

 

どこかで食べたことあるなあと思っていたのですが、小学校の給食で出ていた(私の地域だけかもしれない)チリコンカンにそっくりの味でした。

 

というわけで、全く辛くはないのですが、そのまま食べるにはちょっと濃いめの味付けになっています。

レタスなど野菜と一緒に食べるのがよさそうです。

 

トーストした食パンに、たっぷり乗せても二人分はあります。

 

パンにじゅわっと染み込む贅沢な味は、それだけでただの安っっい食パンを豪華な総菜パンに格上げしてくれます。

これでカロリー30kcal(1/2袋分)、しかも栄養価もバッチリと思うと得した気持ちです。

 

ドトール「全粒粉サンド 大豆ミート ~和風トマトのソース~」

 

全粒粉入りパンに、大豆ミートハンバーグときんぴらごぼうを挟んだサンドイッチ。

トマトソースの主張は控えめで、さっぱりとした和風の味です。

 

余談ですが、アメリカでは「ハンバーガー」とは牛肉パティを使ったものだけを指すそうです。

 

牛肉パティ以外の場合は「サンドイッチ」になるそうなのですが、魚だろうと鶏肉だろうと挟むうえにすべて「●●ハンバーガー」と言い張る国に生まれたので、あまり慣れません(笑)

 

ドトールは日本発祥のコーヒーチェーンですが、こちらの全粒粉サンドも形状が完全にハンバーガーなので「サンドイッチ」といわれると不思議な感じでした。

 

さて、こちらのサンドに使われている全粒粉とは、小麦をまるっとすり潰したもので、お米でいう玄米に当たります。

 

食物繊維や、ミネラル・ビタミンなどの栄養素が小麦粉よりも豊富に含まれています。

 

サンド自体はあまり大きくないのですが、ごぼうや全粒粉パンの歯ごたえもあってか、しっかり食べた感があります。

 

個人的にはミラノサンドだとちょっと多くてトースト系だとちょっと物足りないので、ちょうどいいです。

 

308kcalと、ほかのフード商品に比べてカロリー控えめ。

さらにお肉ではないので脂質もかなり抑えられます。

 

欲を言えば、いつも常温かちょっと冷たい状態で出てくるので、温めが標準だともっと嬉しい・・・。

 

エクセルシオールカフェ「大豆ミート ~バルサミコクリーム仕立て~」

 

さすがエクセルシオール。大豆ミートでサステナビリティ要件を満たしても、さらにオシャレポイントを加点してきます。

 

熱々のバルサミコソースで和えたつくね状の大豆ミートがいくつか挟まっています。

砕いたナッツやクレソンで触感に変化があり、ぺろりと食べてしまいました。

 

すごく美味しいですが、バルサミコの酸味が結構きいているので、好き嫌いは分かれそう。

 

また、お肉の量は控えめで、サラダベーグルのような感じで食べられてしまうので、ちょっと物足りなさは感じるかもしれません。

 

バーガーキング「プラントベースワッパー」

 

100%植物性の大豆ミートパティを使っているほかは、ピクルス、レタス、トマト、玉ねぎを挟んで、ケチャップとマヨネーズで味付けと、いつものバーガーキングのワッパー。

 

ここが、他の飲食店との違いです。

 

バーガーキングのプラントベースワッパーは、「いつもの」ワッパーなんです。

 

以下は、2021年6月5日~10日まで開催される「ビーフ愛護計画」の広告。

 

 

これまでご紹介した、ドトールやエクセルシオールの大豆ミートのフードメニューは、どこかオシャレでヘルシーな感じがしました。

 

それは、現時点でわざわざ大豆ミートを選択するような人は「健康志向」あるいは「流行に敏感」だからではないでしょうか。少なくともそういったターゲティングをされているのだと思います。

 

しかしバーガーキングは、「愛するビーフ」の未来を守るために、「ビーフの需要と供給のバランスを保つため」に植物性パティを作ったそうです。

 

つまり、「環境/健康のために、今後肉を食べないためにはどうしたらいいか?」ではなく、「今後も肉を食べ続けるためにはどうしたらいいか?」という発想なんですね。

 

だから、プラントベースワッパーは基本的に「肉を食べたい」人を満足させるのための作りになっています。

 

パティには「直火焼き製法」が用いられていて、バーガーキングの、スモーキーで肉肉しい独特なパティの風味を再現しています。すごく美味しい。

 

もはや違いといえば、肉汁が出ないくらいではないでしょうか。

大豆パティのくせに何がそうさせているのか、最後のほうになると胃がもたれてくる重さもいつもと同じ。

 

ただし、カロリーや脂質も通常のワッパーとそう変わらないので、健康志向の人にはオススメできない大豆ミートです!(笑)

 

こちらのプラントベースワッパー、6月10日まで、キャンペーンにより通常590円→290円で食べることができます。

 

ぜひお試しあれ。

 

私たちにできること

そもそも、現状で肉食が完全に悪とは言い切れません。

 

たしかに、肉類や乳製品を作る工程は多くのエネルギーを消費します。

 

家畜が生きている間に生み出す二酸化炭素はもちろん、彼らを育てるための餌や、飼育環境を整えるためのエネルギーは莫大です。

 

全人類が食生活を植物性に変えることで環境が大きく改善するという研究もあります。

 

しかし、そんなことは物理的に不可能である以前に、仮にいきなり全人類が植物性の食生活に移行すれば、生態系に影響を与えるという懸念があります。

 

また、遠くから運ばれてきたヴィーガン対応素材を使用することで発生する輸送時の有害ガスなどについて考え始めると、きりがありません。

 

いま自分が当たり前に食べている食事への理解と感謝、そして「自分には何ができるか?」をまず考えてみることが、はじめの一歩ではないでしょうか。

 

私の友人は、ちょっと調子が悪いなというときに、動物性たんぱく質を抜いた生活をしています。

 

野菜、お米、蕎麦、納豆などを食べるそうです。

納豆があるから乗り切れるけど、食べられないと思うとなかなかキツいと言っていました。

 

ちなみにどのくらい続けるのかというと「肌や内臓の調子が良くなった実感がわくまで」。

 

早いときは、丸1日でも効果を感じるそうです。

 

彼女のように、けして環境のためが第一目的でなくても、私たちがちょっとずつ意識をすることで変わる未来もあると思います。

 

私も、近々やってみようと思っています!