【女ひとりでカプセルホテル】ファーストキャビンが最高な話

みなさん、カプセルホテルと聞いてどんなイメージがありますか?

安いけど、狭いしうるさいしセキュリティも不安……などでしょうか。

 

実は私、一人旅の時は大体カプセルホテル泊です。

なぜかというと、へたなビジネスホテルよりよっぽど環境がいい!!

 

無くなられては困るので、微力ながら心から愛するカプセルホテル「ファーストキャビン」をご紹介させてください。

 

ファーストキャビンはいいぞという話

そういえば最近あんまり「〇〇はいいぞ」って聞かなくなりましたね。時の流れを感じます。

ネットミーム側も令和6年に個人の雑記ブログをやっているような奇人には言われたくないでしょうね。

 

さて、ファーストキャビンは、全国展開しているホテルです。

 

 

一応「ビジネスホテルでもカプセルホテルでもない」というコンセプトなのですが、鍵がかからない就寝スペースなので、便宜上カプセルホテルと呼びます。

 

これまで東京で愛宕山・市ヶ谷を利用したことがあったのですが、今回初めて関西の西梅田店に泊まりました。

どこも駅に近く、大きな道に面しているので、治安面でもとても安心感がありました。

 

道が狭くて画角に収まらないの図

 

男女が完全に別フロア

これはファーストキャビンに限らずもはや常識ともいえますが、男女のエリアが完全に分かれています。

 

寝室だけでなく、ロビー以外の共用スペースでは同性としか会いません。

各エリアにはカードキーがないと入れないようになっていて、セキュリティもばっちり。

 

特に今回宿泊した西梅田や、東京では市ヶ谷も、フロントの目の前が女性エリアの入り口だったので安心感がありました。

 

女性だけでスペースを共有する雰囲気が、なんだか学生時代の合宿みたいで気に入っているところもあります。

 

水回りがめちゃくちゃ綺麗

さて、ファーストキャビンは、カプセルホテルの宿命として個室に鍵をかけることができません。(簡易宿所の分類になるため)

水回りも他の宿泊客と共有です。

 

しかし「共有」は悪いことばかりではありません。

居室分の数を用意しなくてよい分、設備がかなり豪華になります!

 

 

たとえばこちらが共用のお手洗いの手洗い場ですが、大きなボウルに大きな鏡、ペーパータオルが常備されていて衛生的です。

 

ビジネスホテルだと、多くの場合、ユニットバスで便座近くの棚にハンドタオルとバスタオルが初期配置されているじゃないですか。

私はあれがすごく苦手で、部屋に入ってまずやるのがタオルの避難です。

 

その点、ファーストキャビンは綺麗なトイレとパウダールームがそれぞれ複数(大体6~8席くらいな気がする)あるので快適です。

 

トイレはもちろん、パウダールームもすでに使用されている先客がいたので写真はないのですが、どちらもとても綺麗です。

一般的なホテルの、個室ではなく共用部分の設備に近いかな。

 

※ファーストキャビン公式サイトより画像引用

 

パウダールームにはヘアドライヤーが設置されていますが、こちらもビジネスホテルの部屋に置いてあるような折り畳み式のチャチなものではありません。

とくに今回泊まった西梅田は、Phitenというスポーツ用品メーカーと協賛しているらしく、何やら立派なドライヤーとヘアアイロンがありました。

 

調べたらドライヤーの定価が33,000円もしました。

 

カプセルなのにお風呂に浸かれる

さらになんと、ファーストキャビンには全施設に大浴場があります。

※ちなみに大浴場とは別で個室のシャワーブースもある。神。

 

私が旅先でカプセルホテルを使うのは「帰ってきたら寝るだけ」だからなのですが、会食を終えて帰ってきたらお風呂が沸いているという最高の環境!!!

 

私はビジネスホテルでは基本的にシャワーしか浴びません。

というのも3点ユニットの狭小ビジホは言うに及ばず、たまに水回りがそこそこ広いホテルに泊まっても、洗っていない身体でお湯に浸かるのも、汚れた泡や髪の毛を落としまくった浴槽にお湯を張るのもイヤなんです。お湯加減見ながらドドドドドドドとお湯を溜めるのもシャワーカーテンを気にしながらお湯に浸かるのもなんかイヤなんです。

 

でも、ファーストキャビンに泊まって大浴場のすばらしさを知りました。

 

洗い場でしっかり身体を洗ってからひろびろとした浴槽へ。

開放されている時間帯が広いせいか、私は相席(相風呂?)になったことはほぼありません。

お風呂場は一般的な銭湯のいち浴槽ぐらいですが、身体を温めるには十分すぎるほどです。

 

さらにファーストキャビンの大浴場の素晴らしいところは、基本的に子どもが使用しないことです。

 

先日通常のホテルの大浴場を利用したとき、祖母・母・孫の男児女児という団体と一緒になりまして、大はしゃぎで浴槽中を動き回る孫たちと、はやしたてる祖母。

さらには男児の「おしっこ・・・」という呟きには、子ども好きの私でもさすがに背筋が凍りました。

 

ファーストキャビンは12歳未満が宿泊できないため、大浴場も基本的に大人しかいません。

また、男女が完全に別フロアなので、男児と浴場を同じくすることもありません。

 

もちろん先述したような振る舞いをする子連れが少数派ということは重々承知ですが、大浴場の利用者が尿意をコントロールできる年齢の人に限られているのはありがたいことです。

 

カプセルホテルの常識から逸脱する広さ

こちらがファーストキャビン西梅田で今回泊まったお部屋・ビジネスクラスキャビンです。

Phitenルームというコンセプトルームでしたが、広さはビジネスクラスキャビンと同じ。

 

このタイプはロールスクリーンを開けると幅100cmのシングルベッドがどかーんと入っていて、これで居室は終了です。

 

 

これでも、カプセルホテルに泊まったことのある方は「広!!!」と思われるのではないでしょうか。

 

一般的なカプセルホテルといえば、まさに「カプセル」

棺桶のような(過言)寝室に四つん這いで入っていき、身体を起こせば胡坐がせいぜいです。

 

ファーストキャビンの居室、私(153cm)なら立てます。

高さがあるので圧迫感がなく、「ベッドだけの部屋」という感じです。

 

さらに、写真の左側に棚があるのがわかりますでしょうか?

この手前部分が鍵付きのロッカーになっていて、大体の荷物は入るようになっています。

 

 

奥行は約20cm。

深さもかなりあって、このように大きめのリュックもそのまま縦に入ります。

 

それでも横幅が余るので、手提げのお土産袋も全てここに入れて、トイレやお風呂に行くときは必要なものと鍵だけ持ち歩いています。

 

ロッカールームがない代わりに、寝室とロッカーが一緒になっている形ですね。

もしかするとすごく高級なアウターやキャリーケースを利用している方は困る部分もあるかもしれませんが、個人的にはロッカーの混雑を気にしなくて良い上に、チェックアウトするときも部屋を片付けてそのまま出られるのでとても好きな形態です。

 

 

ベッド部分を除くと残るのはこれだけ。

身支度のときはちょっと困りますが、まあメイクはパウダールームに行くし、着替えだけベッドの上でもそもそやっています。

これでも機内持ち込みサイズのキャリーケースは問題なく置いてカーテンを閉じられます。

 

 

こんな感じの館内着が貸し出されます。

私はいつもこれを忘れてパジャマを持って行ってしまうのですが、この館内着なかなかしっかりした作りで、十分アテにしてよいと思います。

 

フロント対応がしっかりホテル

ファーストキャビンの素晴らしいところはまだあります。

 

フロントのスタッフさんがかなりしっかり「ホテルマン」なんです。

案内も丁寧だし、身なりもきちんとしているし、人数も多い。

 

実際、支払う価格は一般的なホテルと比べてかなり安価なのですが、簡易宿所という感じはまったくせず、気持ちよく利用することができます。

(今回は、繁忙期外の週末ステイで1泊4,000円でした)

 

ちなみに西梅田店はオーガニックカフェが併設されていて、今回はキャンペーン中だったため朝ごはんが無料でついてきました!

私の写真の腕があまりにもお粗末なせいでカツ定食にしか見えないですが、なんだか素敵な穀物パンにバナナが挟まったサンドイッチです。

 

 

これにコーヒーついて、この施設に泊まって4,000円は破格……。

 

というわけで素晴らしすぎるファーストキャビン、ぜひみなさまも機会があれば泊まってみてください。

 

余談:ナインアワーズも悪くない

カプセルホテルといえばナインアワーズも有名ですよね。

 

 

私は成田空港店と、神田ウーマン店、そして今は亡き大手町(竹橋)店に泊まったことがあります。

こちらも男女はもちろん別フロアですし、特に神田に至っては女性専用施設なので、安心感はあります。

 

ただ、同じような価格帯ということもあり、個人的にはファーストキャビンに軍配が上がります。

 

ファーストキャビンとナインアワーズの違い

 

①ナインアワーズの場合、入浴はシャワーのみ

ナインアワーズもシャワーブースはとても立派で、鍵の付いた個室の中にシャワールームと脱衣所があります。

正直、一泊ならこれで十分です。

 

②ナインアワーズの寝室はまさにカプセル

最大の違いは寝室の広さで、ナインアワーズはよくある上下振り分け式のカプセルです。

寝具はとても清潔感がありますし、ふかふかで、寝てしまえばカプセルということを忘れるほどです。

ただ、もちろん立つことはできないし、貴重品を入れておく物入れもありませんので、まさに寝るだけの空間ですね。

個人的には宇宙船みたいでこれも嫌いではないです。

 

③ナインアワーズのロッカーは集合式

ファーストキャビンに比べて不便という意味では、寝室の広さよりも断然こちらが気になります。

ナインアワーズは、男女各エリアに入った後、まずロッカールームがあります。

施錠できる個人のスペースはここだけなので、貴重品や大きな荷物は基本的にロッカーに入れることになります。

ただ、雰囲気としては「玄関」で、ここで着替えなどをするのはちょっと憚られます。(してる人もいるけど、多くは外国人です)

そのため私は着替えや化粧ポーチはカプセルに持ち込むのですが、足元くらいしか置く場所もないので、結構不便です。

また、チェックアウトの時間帯はロッカールームがかなり混みあいます。

お構いなしにキャリーケースを広げる人も多く、やむなくまたぎながら出口を目指すことになったりするので申し訳ないです。

 

④ナインアワーズの立地は若干不便

これはナインアワーズがというより、価格帯に比べてファーストキャビンが異常ラグジュアリーなのでは?と思うのですが、ナインアワーズの立地は若干不便です。

駅からはそう遠くないけど、少し脇道に入ったところにあって薄暗いイメージがあります。

成田空港は空港内ですが、かなりかなりかなり果てにあるので、たどり着くころには通路に自分ひとりしかいないような道のりです。

ウーマン神田も、飲み屋街のけして褒められた治安ではないところに雑居ビル然として建物があるので、あまり探してウロウロしたくないのにとにかく見つけづらい。

この点、ファーストキャビンは大通りに面していて、建物も立派で、安心感がありました。

 

⑤その他

これは検証できていないのですが、多分ナインアワーズは施設内に自販機がありません。

前述の通り、暗いうちはあまり外に出たくない感じの立地なので、事前に明るい道でコンビニに寄ることをおすすめします。

 

また、フロントスタッフさんもナインアワーズはアルバイトっぽい方が一人で受付をされていることが多いです。

名前を言って受付して、鍵を渡したら業務完了という感じ。

そもそも簡易宿所だし、このやる気のなさが海外のモーテルみたいで味があるのですが、よくもわるくも期待しない方がいいと思います。

 

(もしかしたらちょっと良いタイプの施設は違うかも!少なくとも成田と神田と大手町はこんな感じでした。)